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コーヒーのカフェインはお茶より多い?コーヒーとカフェインの関係

コーヒーに含まれる薬理成分・カフェイン。
このカフェインの働きにより、コーヒーを飲むと覚醒効果などさまざまな効果が生じます。
 
このコーヒーのカフェインについて、ここではQ&Aの形ででまとめていきます。

お茶とコーヒー、どちらがカフェインが多い?

 
コーヒー1杯(150ml)に含まれるカフェイン量はドリップコーヒーで60〜90mgほどとされています。
せん茶やほうじ茶などのお茶が20mg/100ml、紅茶が30mg/100ml程度とされるのでコーヒーはそれらよりは少し含有量が多いものとなっています。

コーヒーの品種で含有量は異なる?

 
コーヒーの二大品種である、アラビカ種とロブスタ種ではカフェイン含有率に大きな差があります。高品質でスペシャルティコーヒーのほぼ全てが該当するアラビカ種よりも、缶コーヒーやインスタントコーヒーに多用されるロブスタ種の方が、多くカフェインを含みます。

ロブスタ種は、アラビカ種のおよそ2倍、カフェイン含有率でいえば、アラビカ種は約1パーセント程度、ロブスタ種は2パーセント以上とされています。

ちなみに、一般的なアラビカ種よりもカフェイン量が約半分という、アラビカ種のローリナという品種も発見されています。

なぜコーヒーの木はカフェインを作る?

 
コーヒーの木の新芽には、茶の木と同様に多くの量のカフェインが含まれています。
これは、一部の昆虫やナメクジなどがカフェインを苦手とし、寄り付かなくなるためといわれています。
 
新芽をこうした昆虫などに食べられるのを防ぐ効果がありますが、その効果がない害虫も存在しており、カフェインによってどんな虫からも守られるということはありません。

深煎りコーヒーの方が多く含まれる?

 
深煎りの方が苦いために、苦味成分であるカフェインが多く含まれると思われがちですが、結論からいえば、コーヒーの焙煎度によって大きくは変わりません。

焙煎が深くなればカフェイン含有量は減少します。しかし、同時に豆の重量自体も減っているため、1杯のコーヒーを淹れるために必要な豆の量が増加。結果として、1杯のコーヒーには、深煎りでも浅煎りでもほとんど変わらない量のカフェインが含まれることになります。

コーヒーの苦味はカフェインのせい?

デカフェやカフェインレスコーヒーが苦いことからも分かるとおり、コーヒーに含まれる苦味成分は、カフェインだけではありません。このほかにも、さまざまな苦味成分が含まれており、カフェインが苦味に占める割合は、10〜30パーセント程度といわれています。

カフェインの効果は?

カフェインは、アルカロイドと呼ばれる化合物の一種で、摂取することで脳の中枢神経を興奮させる効果があります。そのため摂取すると覚醒し、集中力が高まります。またカフェインを摂取することで、脂肪代謝が高まりエネルギーとして脂肪の燃焼効率が良くなります。

そのほか、カフェインには利尿作用があり、体内の水分を尿として排出する作用があります。体内に水分が留まってしまう、むくみを改善する効果も期待できるでしょう。

コーヒーに含まれているカフェインが、脳を覚醒させる効果が出る時間は15分から30分ほどと考えられています。また、その効果は2時間ほどと一時的なもの。

また、カフェインへの耐性は、個人によって大きく変動します。妊婦の方や子どもはカフェインの影響を受けやすく、カフェインの過剰摂取を避けるよう注意喚起がなされています。
 
 
コーヒーを特徴づける成分であるカフェイン。
カフェインとうまく付き合えば、日々の生活にも役立つ効果を得ることができます。
無理せず、自分にとっての適量を摂取することが大事になってきます。
カフェインの効果やコーヒーの成分については、別の記事でもさらに深く紹介していきます。
 
 
2024.1.7
CROWD ROASTER