STORY

梅雨の時期のハンドドリップ 修正術

いつもCROWD ROASTERの記事をご覧いただきありがとうございます。
今回はありがたいことにユーザー様からご質問をいただいたので、私なりにお答えしたいと思います。

今回いただいたのは「梅雨の時期の抽出が安定しません。どうすればいいでしょうか?」というご質問です。

梅雨の時期はほんとうに抽出が安定しませんよね...。
雨で湿気が高く、気圧が低いかと思えば、次の日には晴れて気圧は高いのに、前日の雨のせいで湿度は高い。晴れる日が続けば、気圧は高くて、湿度は低い。
毎日、抽出する環境が変化してしまうのが梅雨の時期です。

この時期の抽出は私も頭を抱えていました。
毎日、毎日、環境が変わってしまうため、なかなか抽出が安定しない......。

ただ、何度か検証していくことで得た、私なりの答えをご紹介したいと思います。
 

ポイント① 湯温を下げて抽出をする

コーヒーの抽出でよくお勧めされる温度は「89〜91℃」あたりが多いと思います。
場合によってはもっと高温をお勧めする時もあると思います。

たしかに高温で抽出することによって、フレーバーやアロマが取りやすくなりますが、その分、雑味やえぐみも取れやすくなります。

その雑味などのネガティブな要素を出さないように、抽出アプローチで対応するのですが、気候が落ち着いている時期は抽出アプローチを固定することが可能です。

しかし、梅雨の時期は毎日環境が違うと言っても過言ではありません。
そのため、抽出アプローチを常に変える必要があります。
そのような芸当はなかなかできるものではないと思います。

そこで湯温をいつもより落として「86℃」で淹れることをお勧めします。
そうすることでネガティブな要素が出にくくなり、全体的にバランスの取れた味わいに抽出できると思います。

ポイント② 蒸らしは長めに

湯温が下がる分、雑味は出にくくなりますが、フレーバーも取りにくくなります。
いつもと同じ蒸らし時間で抽出をしてしまうと物足りない印象のコーヒーに仕上がりやすい傾向にあると思います。

そこで、蒸らし時間を長めに取ることをお勧めします。
普段は「30〜45秒」と言われることが多いと思うのですが、「1分」程度まで蒸らします。
そうすることでじっくりと時間をかけて、フレーバーやアロマ成分を引き出します。

湯温が下がることで取りにくくなるポジティブな成分を蒸らしの時間でコントロールします。
 
 
湯温:86℃
蒸らし:1分
 
ぜひ、皆さんも梅雨の時期の抽出に困ったら、試してみてください。
いつもとは違うアプローチで抽出をしてみると、なにか糸口が見えてくるかもしれません。

これからも抽出に関して、なにかご質問があればいつでもお問い合わせください!
どしどしお待ちしております。
 

2023.06.15
Hiroto Usukura