コーヒー豆は、コーヒーノキの種子であり、このコーヒーノキにはさまざまな品種があります。
CROWD ROASTERで扱っているコーヒーも、ゲイシャやブルボン、SL28、カスティージョ、カトゥーラなど、さまざまな品種があり、それによってもコーヒーの味わいにも違いが出てきます。
ではこの「品種」とは、何なのでしょうか。一方でコーヒーには、アラビカ種とロブスタ種があると言われます。
ではこの「品種」とは、何なのでしょうか。一方でコーヒーには、アラビカ種とロブスタ種があると言われます。
品種とはどのような関係にあるのでしょうか。
この品種について今回は少し深掘りしてみたいと思います。
この品種について今回は少し深掘りしてみたいと思います。
植物としてのコーヒーノキ
コーヒーノキは、植物学的な分類では、キク類のリンドウ目アカネ科コーヒーノキ属(Coffea)に属します。
コーヒーノキ属の自生する地域は、アフリカ大陸とインド半島沿岸部からオーストラリア北東部にかけての東南アジアで、その発祥は西部アフリカとされています。そこから中央・東部アフリカ、マダガスカル、さらにアジア、オーストラリアと伝播していったといわれています。
さて、このコーヒーノキ属に属する「種」は現在125種あるとされています。ここでようやく登場するのが、「アラビカ種」と「カネフォーラ種」です。飲用として利用されるのはこの2つの種がほとんどを占めており、生産量では98〜99パーセントとなるとされます。
他に西アフリカやフィリピン、マレーシアなどで栽培される「リベリカ種」などがありますが、コーヒー全体の生産量からすると、ごくわずかです。
コーヒーノキ属の自生する地域は、アフリカ大陸とインド半島沿岸部からオーストラリア北東部にかけての東南アジアで、その発祥は西部アフリカとされています。そこから中央・東部アフリカ、マダガスカル、さらにアジア、オーストラリアと伝播していったといわれています。
さて、このコーヒーノキ属に属する「種」は現在125種あるとされています。ここでようやく登場するのが、「アラビカ種」と「カネフォーラ種」です。飲用として利用されるのはこの2つの種がほとんどを占めており、生産量では98〜99パーセントとなるとされます。
他に西アフリカやフィリピン、マレーシアなどで栽培される「リベリカ種」などがありますが、コーヒー全体の生産量からすると、ごくわずかです。
アラビカ種の生育環境
アラビカ種が古くから飲用にされてきた種であり、19世紀末にカネフォーラ種が見出されるまで唯一のコーヒーとして利用されてきた種でした。
アラビカ種の原産は、エチオピア西南部。現在でもこの地には多様な野生種、半野生種が生育しています。
生育環境は、標高1,000〜2,000メートルでやや湿潤から乾燥した環境を好みます。高地で比較的気温が低めである環境が適している、というのは各地のコーヒー農園の立地から見ても明らかでしょう。
コーヒーノキ属は熱帯で生育する植物ですが(コーヒーベルトと呼ばれることがある)、アラビカ種は熱帯であればどこでも育つわけではなく、標高が高い山岳地帯で雨季と乾季がはっきりしているような環境でなければ生育できないということになります。
そのため、実際には熱帯地域の中でも、非常に限られた場所でしか栽培できないのです。
アラビカ種の原産は、エチオピア西南部。現在でもこの地には多様な野生種、半野生種が生育しています。
生育環境は、標高1,000〜2,000メートルでやや湿潤から乾燥した環境を好みます。高地で比較的気温が低めである環境が適している、というのは各地のコーヒー農園の立地から見ても明らかでしょう。
コーヒーノキ属は熱帯で生育する植物ですが(コーヒーベルトと呼ばれることがある)、アラビカ種は熱帯であればどこでも育つわけではなく、標高が高い山岳地帯で雨季と乾季がはっきりしているような環境でなければ生育できないということになります。
そのため、実際には熱帯地域の中でも、非常に限られた場所でしか栽培できないのです。
染色体数が倍という、特異なアラビカ種
アラビカ種の生物学的な特徴としては、染色体数が他の種の倍となる44本であることが挙げられます。コーヒーノキ属では唯一の特徴で、他の種との交配を難しくしている要因でもあります。
近年の研究では、44本のうちの22本がカネフォーラ種に近く、残りの22本は「ユーゲニオイデス種」というタンザニア西部に自生する種に近いということがわかり、この両種の祖先が異種交配して生まれたのが、アラビカ種であるとされるようになりました。
さらにこの種の大きな特徴は、自家受粉が可能であることです。カネフォーラ種などは自家受粉が不能で、主に風による花粉の受け渡しが必要となります。
自家受粉が可能なアラビカ種は、同じ花の中で受粉が可能です。そのため、1本の木からでも種子を取ることができ、この特徴によって、わずかな数の苗木からでも繁殖させることができるため、世界中に栽培地を広げることができたという歴史的な経緯があります。
近年の研究では、44本のうちの22本がカネフォーラ種に近く、残りの22本は「ユーゲニオイデス種」というタンザニア西部に自生する種に近いということがわかり、この両種の祖先が異種交配して生まれたのが、アラビカ種であるとされるようになりました。
さらにこの種の大きな特徴は、自家受粉が可能であることです。カネフォーラ種などは自家受粉が不能で、主に風による花粉の受け渡しが必要となります。
自家受粉が可能なアラビカ種は、同じ花の中で受粉が可能です。そのため、1本の木からでも種子を取ることができ、この特徴によって、わずかな数の苗木からでも繁殖させることができるため、世界中に栽培地を広げることができたという歴史的な経緯があります。
アラビカ種の下に「品種」はない?
このアラビカ種の中に、最初に述べたような「品種」が存在するとされています。
しかし実は、植物学的な分類では、アラビカ種の下に分類される品種や変種は存在していません。
アラビカ種の中でも、さまざまな特徴を持つものがあり、例えば実が黄色いもの、実や種子が巨大なもの、双葉の色が異なるものなど、多くのバリエーションがあります。
かつてこれらを変種として分類していたこともあったようですが、原産地であるエチオピアの野生種を調査すると、そもそも多様な特徴を持つものが混ざっており、雑多な集団であることがわかってきました。
そのため、それぞれの特徴を品種として区別することはされていないのです。
しかし実は、植物学的な分類では、アラビカ種の下に分類される品種や変種は存在していません。
アラビカ種の中でも、さまざまな特徴を持つものがあり、例えば実が黄色いもの、実や種子が巨大なもの、双葉の色が異なるものなど、多くのバリエーションがあります。
かつてこれらを変種として分類していたこともあったようですが、原産地であるエチオピアの野生種を調査すると、そもそも多様な特徴を持つものが混ざっており、雑多な集団であることがわかってきました。
そのため、それぞれの特徴を品種として区別することはされていないのです。
コーヒーの品種は「栽培品種」
ただし、アラビカ種のコーヒーノキは、長く人間の手で栽培されてきた中で、数多くの系統が生まれてきたことは事実です。
これは植物学上の分類とは別に、栽培作物などに用いられる「栽培品種」という呼び方をされます。
収穫性の高さや耐病性を高めるための人工的な交配が盛んに行われており、その系統は、二大原種と言われるブルボン、ティピカを筆頭に、数十種類が生み出されています。
この中には、風味が特別優れているとして注目されるゲイシャなどが含まれています。
こうした栽培品種については、改めて詳しく紹介していきます。
これは植物学上の分類とは別に、栽培作物などに用いられる「栽培品種」という呼び方をされます。
収穫性の高さや耐病性を高めるための人工的な交配が盛んに行われており、その系統は、二大原種と言われるブルボン、ティピカを筆頭に、数十種類が生み出されています。
この中には、風味が特別優れているとして注目されるゲイシャなどが含まれています。
こうした栽培品種については、改めて詳しく紹介していきます。
カネフォーラ種の品種は?
一方、カネフォーラ種に品種はあるのでしょうか。
このカネフォーラ種は中央アフリカが原産で、コーヒー業界では「ロブスタ」と呼ばれています。
ロブスタは、耐病性があり、標高の低い場所でも栽培可能で、収量もアラビカ種より多いという特性があり、19世紀末の東南アジアでのサビ病の流行時に見出された結果、インドネシアやベトナム、インドで多く栽培されるようになりました。
酸味がほとんどなく、ロブスタ臭という土臭さがあることなどから、アラビカ種より風味が落ちるとされて、価格も安く取引されてきました。
ただ近年ではロブスタ臭を消すための蒸気による処理が開発され、生産量も増えて、世界のコーヒー収穫量のうち、3から4割を占めるようになっています。
このカネフォーラ種=ロブスタにも栽培品種は実は存在しますが、コーヒーとして流通する際に栽培品種で区別されることはなく、すべてロブスタとして扱われます。
そのため、実質的には栽培品種は存在しないと言ってもいいでしょう。
ただ、近年はロブスタにも高品質な品種を見出して、付加価値化をおこなって流通させようとする動きも出てきています。
今後、ロブスタでも栽培品種を目にすることができるようになるかもしれません。
コーヒーの品種については、まだまだ奥が深く、今後もさらに詳しく取り上げていきたいと思います。
このカネフォーラ種は中央アフリカが原産で、コーヒー業界では「ロブスタ」と呼ばれています。
ロブスタは、耐病性があり、標高の低い場所でも栽培可能で、収量もアラビカ種より多いという特性があり、19世紀末の東南アジアでのサビ病の流行時に見出された結果、インドネシアやベトナム、インドで多く栽培されるようになりました。
酸味がほとんどなく、ロブスタ臭という土臭さがあることなどから、アラビカ種より風味が落ちるとされて、価格も安く取引されてきました。
ただ近年ではロブスタ臭を消すための蒸気による処理が開発され、生産量も増えて、世界のコーヒー収穫量のうち、3から4割を占めるようになっています。
このカネフォーラ種=ロブスタにも栽培品種は実は存在しますが、コーヒーとして流通する際に栽培品種で区別されることはなく、すべてロブスタとして扱われます。
そのため、実質的には栽培品種は存在しないと言ってもいいでしょう。
ただ、近年はロブスタにも高品質な品種を見出して、付加価値化をおこなって流通させようとする動きも出てきています。
今後、ロブスタでも栽培品種を目にすることができるようになるかもしれません。
コーヒーの品種については、まだまだ奥が深く、今後もさらに詳しく取り上げていきたいと思います。
2024.4.2
CROWD ROASTER