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日本はどの国からコーヒー輸入を輸入している?〜生豆国別輸入量

 
日本は、コーヒーをほとんど輸入に頼っているのはもちろんご存知のことと思います。

国産のコーヒーは、沖縄や奄美諸島、小笠原諸島、そのほかにも国内でビニールハウス栽培されているところがありますが、ほとんどは少量の生産にとどまっています。
(日本のコーヒー栽培の歴史についても、今後取り上げたいと思います)

その輸入量は、コーヒーの生豆で近年は年間40万トン前後となっています。
これは、アラビカ種もロブスタ(カネフォーラ種)も合わせた数字です。

明治時代から増えてきた日本のコーヒー輸入量

 
歴史的に見ると、最初のコーヒー生豆輸入量の統計があるのが1877(明治10)年で、18トン。戦前の最高は1937(昭和12)年で8,571トン。戦時中の輸入途絶を挟んで、戦後は順調に増加し、1975(昭和50)年ごろに10万トンを超え、1983(昭和58)年に20万トン超え、2000年代に入ると40万トンに達するようになっています。

さまざまな形でのコーヒー消費量が増えるとともに、当然ながら輸入量も増えてきました。

ちなみに、日本はコーヒー生産国からもっとも遠い(距離がある)国だといわれます。統計によれば、生産国からの平均距離は1万キロを超えており、アメリカの2倍、ヨーロッパの1.5倍ほどとされています。

主要な産地である南米やアフリカの国々からの距離が、非常にあることが要因です(そうなると、生豆の品質が落ちるリスクが上がり、輸送中の管理が必要とされます。かつては、そうした管理は難しく、日本に輸入される生豆の劣化は著しいものがあったといいます)。

しかし、近年はベトナムをはじめとしたアジア地域でのコーヒー生産が盛んになり、その平均距離は今後変動があるかもしれません。

では、現在は日本のコーヒーの輸入元となるのはどのような国々なのでしょうか。
全日本コーヒー協会の統計から見てみたいと思います。

国別の生豆輸入量TOP24ランキング


上は、2020年から2022年までの最近3年間の、コーヒー生豆の国別輸入量をまとめた表です。
上位24カ国をまとめた統計となっています。

この24カ国が輸入量全体に占める割合は99.7パーセント台と、輸入量のほとんどをカバーしています。

TOP3は、ブラジル、ベトナム、コロンビアで変化はありません。
この3カ国は世界への輸出量のシェアでもTOP3となっているので、順当な順位といえます。ちなみに、ブラジルはアラビカ種、ロブスタ両方、ベトナムはほぼロブスタ、コロンビアはアラビカ種です。

世界への輸出量4位はインドネシア(大部分はロブスタ)ですが、日本の輸入量では、4位から6位というところ。グアテマラとエチオピアがここに入っています。

日本で人気のあるコーヒー生産国と新興生産国

 
グアテマラとエチオピアの両国と7位のタンザニアは、世界への輸出量のシェアに比べて、日本の輸入量のシェアが高く、日本で人気の生産国といえます。
 
エチオピアは「モカ」、タンザニアは「キリマンジャロ」として知られており、特定銘柄ともなっています。

スペシャルティコーヒーではお馴染みのケニアやコスタリカは、さらにその下のグループといったところでしょう。

この表の中で異色なのが2020年にランクインしている中国(中華人民共和国)です。雲南省を中心にコーヒー生産が増えてきている中国。スペシャルティコーヒーの世界でも雲南産のコーヒーを目にする機会が増えてきたのではないでしょうか。

21年、22年にはランクインしていませんが、今後生産量が増えてくる産地だといわれていますので、その動向が注目されます。

ここまで、コーヒー生豆の国別輸入量を見てきました。
缶コーヒーやコンビニコーヒーなどでもこうした生産国のコーヒーを見ることができます。
日本の輸入量と照らし合わせてみるのも面白いかもしれません。

今後も、コーヒーの統計情報について引き続き、お伝えしていきます。
 

2024.2.17
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