STORY

多様な嗜好に寄り添う 澤野井泰成 焙煎士【インタビュー】

 
CROWD ROASTERに新たに参加した、京都の「ABOUT US COFFEE」のオーナーで焙煎士の澤野井泰成さん。
今回は澤野井さんのインタビューをお届けします。
 
20代はアパレル業界で活躍していましたが、実家が自営業だった影響で、いつかは自分の店を持ちたいと考えていたそう。
そんな時に出会ったのがスペシャルティコーヒーの世界でした。
 
ファッションよりもこのコーヒーこそ、自分を表現できる場であると感じた澤野井さんは、コーヒーショップを開くために、専門学校で学び始めました。
そこで魅了されたのが、コーヒーの「焙煎」でした。
そして専門学校卒業後、すぐに自家焙煎のコーヒーショップ「ABOUT US COFFEE」をオープンさせたのです。
 
澤野井さんは自身の年齢なども考慮して、他の店で修行する時間をとるより、目標である自身の店のオープンさせて経験を積もうと考えたそう。
もちろん自身の店を運営しながらも研鑽を欠かさず、Qグレーダーを取得し、「COFFEE COLLECTION WORLD DISCOVER」で優勝。
 
さらに焙煎を深めようと日々研究している、澤野井さんのお話をここからお送りします。

■修行なしに自身の店をオープン

もともとはファッション業界で仕事をしていましたが、30歳のときに自分の個性を表現する仕事としてコーヒーを選び、専門学校でコーヒーについて学びました。開業を考えていた当初は焙煎をするつもりはありませんでした。
 
ただ、コーヒーをメイン商材として扱うからには、焙煎の知識もある程度知っておきたいという思いでスクールの焙煎コースを受講していたら、いつの間にか焙煎に魅了されていました。

卒業後すぐに京都でロースタリーカフェ、「ABOUT US COFFEE」をオープンさせました。
 
 
Qグレーダーを取得し、多くの焙煎の勉強会に参加、研鑽を重ねて2022年には、世界一のシングルオリジンコーヒーを発掘する「COFFEE COLLECTION WORLD DISCOVER」に初出場で優勝することができました。

大切にしているのがコーヒーの多様性。さまざまなコーヒーの個性を引き出し、多様な嗜好を持つ方々に楽しんでほしい。店名には、生産者もバリスタもコーヒーを楽しむ人も含めた「US」が主役であるという思いを込めています。

■目指す焙煎はコーヒーの個性と究極のバランス

 
コーヒー豆によって異なる個性があるなかで、評価する項目(フレーバー、スイートネス、アシディティ、ボディなど)を数値化してレーダーチャートとした時に、どれかが突出するのではなく、面積が最大化されるような焙煎を目指したいと思っています。

究極にバランスが取れていて、そのコーヒーが最大限美味しければ、その液体を飲んでいる時、誰が焼いたかなんてどうでもいいと思います。そんなコーヒーを焼きたいと思っています。

あくでも焙煎は生産者が作ってくれた豆を消費者に飲んでもらえる状態にする為の加熱であり、生豆のポテンシャルが最も大切だと思っています。
ローストによるネガティブな要素がないコーヒーが、自分の好むコーヒーです。

自分がコーヒーを好きになるきっかけとなったエチオピアは、COFFEE COLLECTIONで優勝した際にも使用したオリジンなのでとても思い入れがあります。コロンビアはコーヒー先進国でデイリーに使えるコーヒーからとても個性的なものまで幅広いのでよく扱っています。
 
 
私自身は浅煎りが好きですが、人による嗜好の違いを、お店の名前である “ABOUT US” =多様性と捉えています。

生産国や品種、プロセス、焙煎度合にとらわれる事なく焙煎し、「Wish your happiness bloom, with a cup of bliss…」のテーマのもとコーヒーの魅力を届けます。

浅煎りが得意ですが、普段からオールレンジで焙煎しています!
自分のお店ではまだ出会ったことのないような豆を焼けることも楽しみにしています!
 
 
澤野井さん、ありがとうございました!
ぜひ、そんな澤野井さんにCROWD ROASTERから焙煎の依頼をしてみてはいかがでしょうか。