
2025年6月12日、東京・下北沢のAdriftにて開催されたTHE BARISTA LEAGUE ASIA。日本初開催となったこの記念すべき大会で、ロシアチーム(Kirill & Vasilina)が見事優勝を果たしました。
このレポート記事後編では、出場した各チームや会場の様子をお届けします。
今回の東京大会では、事前審査を突破した10組のチーム(2人1組、計20名)が参加し、熱い戦いが繰り広げられました。
出場した各チームを紹介
参加チームを紹介していくと、まず東京・池袋を拠点とするマーメイドコーヒーロースターズから2チーム。
トップバッターとして会場を盛り上げた、CHIKAKO & MEITO(チーム名:人魚魂)と、"居酒屋接客"で観客を沸かせた NORITADA & 将之(するどいナイフ)。
大朗 & 和也(EZO&HIZEN BREWS)の和也さんもマーメイドコーヒーロースターズに勤めています。
ともにテンションの高いプレゼンテーションで観客や審査員を巻き込み、大いに大会を盛り上げました。




dotcom space Tokyoからは2チームが参加。
さまざまな大会で受賞歴がある、唯斗 & 汐遠(WE ARE COFFEE)。いっぽう、友菜 & 香穂(S.N.COM☺︎)の香穂さんはバリスタ歴が1年弱。
競技会へのアクセスを容易にするという、THE BARISTA LEAGUEのコンセプトを体現したような顔ぶれでした。




大阪からの参戦となったのは、彩花 & 琴寧(AEROOO!!)。
CROWD ROASTERでもお馴染みの、LiLo Coffee Roastersからの参加。
暗いところで光るというお揃いのTシャツで、マシントラブルをものともせず、健闘を見せました。


学芸大学にあるWR.からは里永 & 蓮(SAL)が参加しました。
ただコーヒーが好きというふたりは、自分たちのヴァイブスを発揮。

出場辞退者が出たことから、数日前に出場が決まったという陽 Yu & 寛之 Hiroyuki(SOCIAL GOOD ROASTERS)。
短い準備期間にもかかわらず、落ち着いた戦いぶり。

そして、ロシアから参戦のKirill & Vasilina(SURF COFFEE)。
7年のコーヒー経験を持つサーファー兼バリスタで、約200名のバリスタをトレーニングしてきた豊富な経験を持ち、Russian Coffee Cup Moscow 2023優勝などの実績を誇るKirill。パートナーのVasilinaはサイクリスト兼バリスタトレーナーとして活動しており、今回の東京大会のために覚えた日本語でプレゼンテーションが印象的でした。


Shogo & Yuta(AEJ)はAllpress Espressoからの参加。
経験豊かなバリスタ / ロースターであるふたり。風格ある立ち振る舞いで競技をこなしていきました。
ちなみに、Allpress Espressoのチームは会場内に設けられた「ロースターズビレッジ」で来場者にコーヒーを提供しました。

充実のスポンサーと体験ブース
競技者には主要な機材や素材がスポンサー企業により提供され、参加者は機材の格差なく純粋な技術で競うことができました。
Rancilioのエスプレッソマシン、Toddyのシステムによるコールドブリュー(モクテルに使用)、Acaiaのスケール、BODUMのフレンチプレス、Puqpressのタンピング機器などが使用され、Oatlyがプラントベースミルクを提供しました。
各スポンサーは会場内にブースを設置。来場者が楽しめる企画も準備されました。
Toddyのブースでは、コールドブリュー2種を飲んでコーヒー産地を当てる体験企画が行われ、正解者にはToddyグッズがプレゼントされました。


会場には「ロースターズビレッジ」が設置され、日本各地の厳選されたロースターが集結しました。確立されたブランドから新進気鋭のマイクロロースターまで、地域のコーヒー多様性を体現する展示となり、来場者は競技観戦と同時に彼らの特色あるコーヒーを味わう機会を得ました。

大会結果の発表
イベントの最後には結果が発表され、TOP3のチームがコールされました。
第3位となったのは、マーメイドコーヒーロースターズのCHIKAKO & MEITO(人魚魂)。

そして第2位は、Allpress EspressoからShogo & Yuta(AEJ)。

優勝は先述の通り、Kirill & Vasilina(SURF COFFEE)という結果になりました。
なお、Toddy プレゼンツによるベストコールドブリューモクテル賞も、Kirill & Vasilina に贈られました。

従来のバリスタ競技とは一線を画した大会
THE BARISTA LEAGUE ASIA 東京大会は、観客と競技者の距離も近く、THE BARISTA LEAGUEが重視するコミュニティ感が最大限に表現されていました。
チーム制によるナレッジシェア促進、多様なスキルレベルの受け入れといった要素により、従来のバリスタ競技とは一線を画したこの大会。
東京でもその特色は十分に発揮され、THE BARISTA LEAGUEが提示した新しい競技のあり方は、今後に大きな影響を与え続けることでしょう。
次回の大会開催も今から楽しみです。

