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世界的に人気の「ゲイシャ種」とは?

スペシャルティコーヒーの世界には、さまざまなコーヒーの品種を目にすることができるようになりました。
そんな数多い品種の中で圧倒的な人気を誇るのは「ゲイシャ種」でしょう。

ジャスミンやフローラルの特徴的なフレーバーを持つエレガントなコーヒー、ゲイシャ。
この記事ではゲイシャ種について、紹介していきます。

パナマで見出されたゲイシャ


このゲイシャ種が脚光を浴びるキッカケとなったのが、2004年に開催されたコーヒーのパナマの国際品評会「BEST OF PANAMA」です。

パナマのエスメラルダ農園は、これまで忘れられていたゲイシャ種のカップクオリティが高いことに気づき、栽培を開始しました。
そして2004年の「BEST OF PANAMA」に満を辞して出品、見事に品評会で優勝し、これまでにない高値で落札されたのです。
「ゲイシャショック」と呼ばれるこの出来事から、ゲイシャ種は1日にして世界一有名なコーヒー豆となったのです。

エスメラルダ農園のゲイシャ種はその後も毎年優勝を重ね、2008年には品評会にゲイシャ部門が設けられるほどの人気ぶりとなりました。

2010年には1ポンド当たり170ドルという高値をつけたエスメラルダ農園のゲイシャ種を筆頭に、「ゲイシャショック」は今もコーヒー業界を席巻しています。
その後、ゲイシャ種を育てる農園が急増。今や世界中で栽培される人気品種となりました。
 

栽培環境が左右するフレーバー

エチオピア原産のゲイシャ種は栽培に関して、非常にデリケートなことで知られています。

適度に高い標高、低めの気温、適切な日照時間、多すぎない適度な雨量、肥沃で水捌けのよいph値が5〜6程度の土壌といった条件が合致していないと、ゲイシャ特有のフローラルやジャスミンといったフレーバーが出にくいと言われています。

そもそもが大変気難しい品種であるゲイシャ種は、限られた最適な栽培環境でなければ、ゲイシャの特徴的なフレーバーが味わえないということになります。
近年のゲイシャブームにより、適した栽培環境でなくてもゲイシャ種を栽培することも増えてきたと言います。

ゲイシャと名がつけばある程度高値がつくため、各地の農園はこぞってゲイシャ種の栽培を行っていますが、容易にあのフローラルでエレガント、そして十分な糖度が担保された高品質なゲイシャ種を栽培できるわけではありません。
 

ゲイシャの見分けかた

ゲイシャ種の豆は特徴的な形をしています。それは細長く、縦長な形状であることです。

ゲイシャ種を謳いながらも丸みを帯びた豆面のゲイシャ種も多く出回っています。
しかし、そのようなゲイシャからは、特有のフローラルなフレーバーを感じにくいと言われます。

例えば、CROWD ROASTERで扱ったエスメラルダ スペシャルは、下の画像からも分かる通り、ゲイシャ種特有の細長い形をしています。
 

多くの人に愛されている優美なコーヒー、ゲイシャ。
唯一無二の特徴的なフレーバーを持つこの品種は、これからも多くの人に愛されていくでしょう。

ぜひみなさんも、高い品質のゲイシャでその特徴を感じていただければと思います。
CROWD ROASTERでは、これからもパナマをはじめとした、素晴らしいゲイシャを皆さんにご紹介していきたいと思います。


2024.1.10
CROWD ROASTER