STORY

エスメラルダ スペシャル企画第2弾の「トラピーチェ」ロットとは?

 
CROWD ROASTERでは、ゲイシャを有名にしたパナマ・エスメラルダ農園の中でも、もっとも高品質なロットにのみ冠されるブランド「エスメラルダ スペシャル」を、日本を代表する焙煎士の方々に焙煎してもらう、スペシャルな企画が進行中。
 
第2弾は「エスメラルダ スペシャル ゲイシャ ウォッシュド × 石井康雄」として、「トラピーチェ」ロットをLEAVES COFFEE ROASTERSの石井康雄さんに焙煎していただきました。
 
 
CROWD ROASTERチームは、以前の記事でも触れたように、最上級のパナマゲイシャを探し求め、スペシャルティコーヒー専門の商社であるBRISA & TIERRAを介してエスメラルダ農園へコンタクトし、特別なセクションで栽培されているゲイシャである「エスメラルダ スペシャル」をナノロットで仕入れることができました。
 
今回の記事では、この第2弾のエスメラルダ ゲイシャのロットについての詳しい情報をお届けします。

細かく分割されているエスメラルダ農園の区画

エスメラルダ農園の中には、ゲイシャ種を栽培している3つの農園があります。ハラミージョ(Jaramillo)、カーニャベルデ(Cañas Verdes)、エルベーロ(El Velo)とそれぞれ名付けられており、ハラミージョは農園主のピーターソン家が最初に偶然植えられていたゲイシャを発見した農園。いつも霧がたち込めるというこの農園では、標高1,600〜1,700mを含む区画にゲイシャが植えられ、エスメラルダ ゲイシャのなかで、最初の代表的なロットが生産されました。
 
<森林に覆われたカーニャベルデ農園>
森林に覆われたカーニャベルデ農園
 
一方、今回の「トラピーチェ」は、カーニャベルデ農園の中の一区画です。ハラミージョが最高1,700m台に対し、カーニャベルデはさらに高い2,000m付近まで栽培区域となっており、ハラミージョとは異なる微気候によって、異なる個性のゲイシャが生み出されています。
 
ピーターソン家によるコーヒー栽培が本格化するのは1990年代になってからで、ゲイシャが再発見された後、ピーターソン家はもともとのカーニャベルデ農園の周辺の小さな土地を購入し、ゲイシャの生産を拡大。それ以来、多くの受賞歴のあるエスメラルダ ゲイシャのロットは、このカーニャベルデの丘陵地帯から生まれているのです。

ゲイシャフレーバーをしっかり感じるトラピーチェ

区画名を示す看板
農園に立てられた「Trapiche(トラピーチェ)」の看板
 
カーニャベルデは、12の区画に分かれており、それは1つの大きな農園の区域というよりは、斜面に点在しています(下の図を参照)。

それぞれの区画は、気候、気温や日照、さらに土壌にわずかな違いが見られ、それぞれユニークなフレーバーがあるとされていますが、エスメラルダ ゲイシャ特有のジャスミンフレーバーはどのセクションからも感じられるといいます。

ちなみに、区画単位という、これほどのマイクロロットの生産管理を行うには、従来の生産過程を大きく見直す必要があり、なかなか多くの農園ではできない部分。
エスメラルダ農園はゲイシャを栽培し始めた当初からロット分離に取り組んできた経験があり、ここまでの厳密な管理を行うことを可能としているのです。
 
カーニャベルデ農園の区画を示す図。赤い丸の部分が「トラピーチェ」で、広さは4.5haほど。
 
さて、今回の特別商品のロットは、徹底した管理が行われているエスメラルダ農園らしく、データも詳細に示されています。
 

「Trapiche 65AS」

Lot名:Trapiche トラピーチェ
収穫農園:Cañas Verdes カーニャベルデ
地域:Cañas Verdes カーニャベルデ
収穫地の標高:1,600m
プロセス:ウォッシュド
年間降水量(推定):3,500mm
平均気温:日中 16-23℃、夜間 10-15℃
平均樹齢:14年
ロット収穫範囲:4.5ha
収穫日:2022/2/2
カーニャベルデの南東の区画、トラピーチェで収穫されたロットを使用、収穫後エスメラルダのミルでウォッシュドプロセスにかけた後、密閉タンク内で72時間発酵させる(アナエロビック)。
発酵後、アフリカンベッドで20日間かけて乾燥。

フレーバーノート:
Trapiche 65ASは力強いゲイシャウォッシュドで、ジャスミンやローズの強烈なフローラルさが特徴。同時に、マンダリン、ライム、ピーチ、チェリーのプロファイルを持っています。

このように、プロセスにも工夫がされており、密閉タンク内での発酵工程が入っています。
そのためか、フレーバーは、「強烈な」ジャスミンなどのフローラル。
エスメラルダ ゲイシャの証である、強いジャスミンフレーバーは、このロットではさらに強調されているといえそうです。
 

そんなエスメラルダ スペシャルのコーヒーを最高の焙煎で味わう

 
強烈なジャスミンフレーバーで、まさにゲイシャの中のゲイシャといえる、今回のロット「Trapiche 65AS」を、これまで数々のゲイシャを焙煎してきた名手、LEAVES COFFEE ROASTERSの石井康雄さんに焙煎していただきました!
 
世界最高峰のゲイシャ×世界で活躍するロースター石井康雄さんの焙煎
他にはないこの機会だけの特別なコーヒーです。
 
 


今回の企画ではエスメラルダ農園のにおいて、いくつかある特別なセクションの中から4つのロットを選び、それぞれウォシュットとナチュラルの2つのプロセスで仕上げています。
残りの2銘柄についても今後順次ご紹介していきます。
こちらもどうぞお楽しみに!
 
 
2023.5.24
CROWD ROASTER