飲み物としてのコーヒー発祥から、今に至るまでコーヒーの持っている魅力は人々の心を虜にしてきた。毎日の習慣としてコーヒーを嗜むこと、気分転換したいタイミング味わう一杯のコーヒーなど、日常における節目としてコーヒーが担っている役割は思いのほか重要だ。

芳醇なコーヒーの香りには、ほろ苦さや香ばしさだけでなく甘さや酸味を感じさせる幅広さがある。

オールドファッションスタイルの深煎りコーヒーにしかない、約束された覚醒をもたらすであろう魔力を秘めた強い香りは、いまだに多くのコーヒーファンを虜にしてやまない。

いっぽうでサードウェーブに代表されるような浅めの寄せた焙煎にも、信じられないくらいコーヒー豆のポテンシャルを引き出すことが出来る様々な方法が詰まっている。

黎明期のサードウェーブコーヒーマーケットにおいては、生焼けのグリーンビーンズ臭が残るようなお店も散見されたが、いまとなってはもう、浅いからといって必ずしも酸っぱいわけではない。

生産国における栽培基準やその技法も大きく発展し、糖度が高くて高品質なグリーンビーンズの供給が当たり前となった昨今では、その上で如何にフレーバーやアロマに特徴を持たせていくのかといった、革命的とも言える進化が起きているからである。

当然、焙煎機や焙煎の技法そのものも日々革新されていく。

 

 

CROWD ROASTERでは様々な焙煎度を現す指針がアイコンによって表現されているが、登録されている焙煎士を見てみると、自身が得意としている焙煎度合いが表記されている。

おもむろに使っている焙煎機を確認し、豆の銘柄を選び、ローストイベントが立ち上がっていなければローストイベントをリクエストをする。オーダーから待つこと約2週間ほど。ようやく手元に届いたコーヒー豆の仕上がりとあらためて焙煎士や銘柄のプロファイルやフレーバー表記とを見比べてみる。

なるほど、そう来ましたか。思わず納得する香り豊かな一杯を口に含んだ瞬間に、パズルのピースがかっちりとはまりこむ。一種類の銘柄を複数の焙煎士にオーダーしてそれぞれの仕上がりの違いを、それぞれの要素と照らし合わせて味わい、理解する。

コーヒーの味わいは、まさに無限。そう感じさせる瞬間である。

 

個人的には香り豊かなコーヒーも素晴らしいと感じるが、やはり甘くてトロリとした質感が伴ったケニアやエチオピアにも心惹かれる。

最近では、一昨年話題になったエルパライソ農園、そのニュークロップのライチロット【CSLC】は本当に驚くべき味わいだという印象だ。エルパライソ農園はカスティージョという今まではあまり注目されてこなかった品種を比較的高い高度（1700m付近）で栽培、アナエロビックやダブルアナエロビックといった流行りの手法を取り入れることで、様々なフレーバーを表現している。

昨年のライチロットに限っていえば、多くの焙煎士のアプローチはやはり浅煎り。まさにライチのような甘さと香りがひとくち目からコーヒー好きの心を鷲掴みにする。しかしながら試みに今年のニュークロップを手元のテストロースターでやや深煎りに焙じてみたサンプル焙煎では、驚くべきほどの甘さと可能性を感じさせるマウスフィールを引き出すことが出来た。

この質感と味わいは、まさにスイーツだといっても過言ではない。今年、このニュークロップのエルパライソ農園のライチロットが、CROWD ROASTERに集っているトップクラスの焙煎士たちによってどのような表情に仕上げられていくのか？今から楽しみでならない。

 

世界の高品質なコーヒー豆と、一流の技術を持つロースター。
その組み合わせを自由に選べたら、いままでにない一杯を生み出せないか。
CROWD ROSTERは、コーヒーを愛する方のそんな夢を実現するための、新たなコーヒーの楽しみ方を提案するアプリです。

アプリ上であなたが選んだ豆を、好きなロースターに焙煎の依頼することができます。焙煎できる豆の量に達しなければ、他のユーザーに参加してもらいましょう。ユーザーが集まれば、ここだけで手に入る特別なコーヒー豆を味わうことができます。