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オーストラリアのジャック・シンプソンが世界一に輝く【World Barista Championship 2025 結果速報】

イタリア・ミラノで開催された世界最高峰のバリスタ競技会「ワールド バリスタ チャンピオンシップ2025(WBC 2025)」で、オーストラリア代表のジャック・シンプソン選手が見事優勝を果たしました。

日本代表の伊藤大貴バリスタ(猿田彦珈琲)も決勝に進出し、世界5位という素晴らしい成績を収めました。

WBC表彰式画像出典:wcc.coffee

3年連続の挑戦で頂点へ

10月17日から21日まで、イタリア・ミラノ、Host Milanoの会場で4日間にわたって開催された今大会には、世界50カ国以上の国内チャンピオンが集結しました。

ジャック・シンプソン選手は、メルボルンのAxil Coffee Roastersに所属し、オーストラリア バリスタ チャンピオンシップで3度の優勝を誇ります。WBCでは2023年に3位、2024年に準優勝と着実にステップアップを重ね、今年ついに世界の頂点に立ちました。

優勝後のインタビューで、シンプソン選手はコーヒー生産者のジェイミソン・サベージ氏(パナマ・フィンカデボラ農園)とジョナサン・ガスカ氏(コロンビア・フィンカザルサ農園)に特別な感謝を述べました。彼が使用したのは、パナマのゲイシャとコロンビアのパカマラという2種類の高品質なコーヒーです。

決勝では643.0点という高得点で、準優勝の中国代表を約20点も引き離す圧倒的なパフォーマンスを見せました。これはオーストラリアにとって4度目のWBC優勝であり、2022年のアンソニー・ダグラス選手(同じくAxil所属)に続く快挙となりました。

世界トップレベルの決勝進出者たち

今回の決勝に進出した6名は、いずれも自国の大会で複数回優勝している実力者ばかりという顔ぶれでした。

最終順位

1位: ジャック・シンプソン(オーストラリア)
2位: サイモン・サンレイ(中国)
3位: ベン・プット(カナダ)
4位: ジェイソン・ルー(マレーシア)
5位: 伊藤大貴(日本)
6位: クリストファー・サフユーン・ホフ(デンマーク)

準優勝のサイモン・サンレイ選手は、中国バリスタチャンピオンシップで3度の優勝を誇り、2024年の中国代表のコーチも務めた経験豊富なバリスタです。

3位のベン・プット選手は、カナダバリスタチャンピオンで7度の優勝を誇る大ベテラン。今回が5度目のWBC決勝進出という、まさにカナダを代表する存在です。

4位のジェイソン・ルー選手は、マレーシアバリスタチャンピオンを4度制覇しており、マレーシア初のWBC優勝を目指しました。
6位のクリストファー・サフユーン・ホフ選手は、今回が初めてのWBC出場となったデンマーク代表です。

日本代表・伊藤大貴バリスタの健闘

猿田彦珈琲の伊藤大貴バリスタは、2024年のジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)で初優勝を飾り、初めて日本代表として世界の舞台に挑戦しました。そして見事、決勝進出を果たし世界5位という素晴らしい結果を残しました。

画像出典:猿田彦珈琲プレスリリース

伊藤バリスタは2016年に猿田彦珈琲に入社、現在はヘッドバリスタとして、コーヒーのレシピ開発やバリスタトレーナーとして後進の育成にも力を入れています。

伊藤バリスタの大会実績は華々しく、特にラテアートの分野では、2019年、2020年、2023年とジャパン ラテアート チャンピオンシップ(JLAC)で3度の優勝を誇ります。2022年と2023年のワールド ラテアート チャンピオンシップ(WLAC)では、それぞれ7位とセミファイナル進出を果たしています。バリスタチャンピオンシップでも、2022年に5位、2023年に3位と着実に実力を伸ばし、2024年についに日本一の座を獲得しました。

WBCとは

ワールド バリスタ チャンピオンシップは、スペシャルティコーヒー協会(SCA)が主催する世界最高峰のバリスタ競技会です。競技者は15分という制限時間の中で、4杯のエスプレッソ、4杯のミルクビバレッジ、4杯のオリジナルのシグネチャービバレッジを提供し、味わい・技術・創造性・清潔さ・プレゼンテーションなどの項目で競います。

審査はWorld Coffee Championships(WCC)の認定ジャッジによって行われ、予選から準決勝・決勝へと進み、最終的に世界No.1の「ワールド バリスタ チャンピオン」が決定されます。

次回は初のパナマ開催

2026年のワールド バリスタ チャンピオンシップは、パナマシティで開催される予定です。10月23日から25日まで、スペシャルティコーヒー協会のWorld of Coffee Panamaトレードショーと併せて開催されます。

さらに2027年大会は、東京でおこわなれることが決定しています。

今回の大会では、世界中のバリスタたちが最高水準の技術と創造性を披露し、スペシャルティコーヒーの新たな可能性を示しました。オーストラリアのジャック・シンプソン選手の圧倒的な優勝、そして日本代表・伊藤大貴バリスタの世界5位という快挙は、コーヒー業界全体にとって記憶に残る瞬間となりました。 来年のパナマでの大会にも、世界中から熱い視線が注がれることは間違いありません。

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