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日本最初のコーヒーショップ【コーヒーの過去・未来】

<オランダ商館での食事会 川原慶賀画>
 

オランダ商館で日本人が出会ったコーヒー

 
日本人とコーヒーのかかわりは、日本と西洋文明との交流の歴史とほとんど軌を一にする。ただし、最初の接触点である戦国時代には、まだコーヒーは入ってこなかった。

その出会いは、アラブ世界では広く親しまれていたコーヒーが、西欧に伝わり、広まり始める1700年代を待たなければならない。

その当時の日本は、江戸時代でヨーロッパとの接触は、長崎・出島における、オランダ商人との貿易に限られていた(いわゆる鎖国政策)。

オランダ東インド会社は、コーヒー貿易に早くから乗り出しており、輸入販売に加えてジャワなどの植民地へのコーヒー移植も行っていた。当然、日本にもコーヒーはさっそく持ち込まれていた。ただ、貿易品となってはいなかった。